【御松はやし】

正月、善光寺本堂正面向拝に飾られる御松を切りに行く儀式で、旧例にについては【行事の解説】にもあるように、旭から平柴の人々によって伐り出されていました。

昭和48年より、上松大峰山から駒形駒弓神社(*1)総代によって伐り出され、奉納されることとなり、現在にいたっています。
(*1)拙稿『善光寺と駒返橋』長野第187号

駒形駒弓神社の祭事は、氏子総代5人を中心に各5年の任期でつとめられており、善光寺正月の御松奉納は、その中の1人の年番が担当されます。
今年の年番は上松・小山容右様です。

この日の儀式は、午後4時、中衆一同が集り、大勧進・大本願の表玄関先にある松に、駒弓神社から伐り出された1m50cm程の御松を新わらの縄で飾り、それに堂童子が松の根元に神酒を注ぎ、洗米を供えて黙祷します。

その後の両寺においての祝儀については、【行事の解説】をご覧下さい。

本年の儀式終了は、午後5時でした。

なお、御本堂正面向拝の飾松は、来る12月31日御朝事後の「お松立て」の儀式によって飾られます。

各地で行われるこの類の儀式は、「松迎え」とも呼ばれて、この日を正月準備開始の日としています。また、お松迎え、お正月様迎えなどと敬語で呼ばれ、正月には松に供え物をする例から、この松は“年神様の依代(よりしろ)”としての機能を持つものだと考えられています。


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