例年は、朝拝式が終わる頃には、人の出も一段落になりますが、今年は4時近くまで混雑していました。二年参りの参拝者は37,000人。それぞれの人は新世紀へ唱える夢を抱いていいるのでしょうか。
朝拝式とは、元旦初めの法会をいいますが、日本書紀25には「孝徳天皇大化二年(646)正月一日、賀正禮(ミカドオガミ)おわって、即ち改新のの詔を宣す」の記事が示すように、賀正、朝賀、朝拝と書いて「みかどおがみ」といい、古くは朝廷の元旦儀式にはじまるようです。
善光寺名所図絵には、書紀の記述に続いて「孝徳天皇白稚5年(654)我が善光寺金堂落成より、大檀越若麻績が先祖代々にあまねく朝廷の恩恵にあずかりかたじけないことと、甲斐国司善光、信濃国司善佐ら御如来を御帝になぞらえ奉る心にて、元朝に朝拝したところから、朝拝の儀式が始まったのであるが、後世になると、「みかどおがみ」の心を忘れて、ただ元旦に出仕することを朝拝という名前だけが残っているのは誠に残念なことである」とのべています。