【堂童子昇堂】31日午後9時30分

御松立の儀終了後午前10時から、正月中参籠のため、諸道具を堂童子宅から御本堂堂童子部屋へ事務局職員によって運ばれると同時に、本堂内の模様替えが行われました。

諸道具は、堂童子諸行事用品の他、戸棚、小箪笥、茶道具、食器類他日用品など、小型トラック1台、リヤカー2台に積まれ、さながら引っ越しのようで、堂童子部屋には若麻績中の家紋(モッコ鶴)を張り巡らし、夕刻ようやく準備が完了し、堂童子は中衆一山へ昇堂を告げる挨拶に道心と共に廻り、留守中のことも依頼する。

午後9時30分、一同戸隠社御神酒で乾杯。家内の切火をうけて、すでに大勢の参拝客が参道にあふれる中を、手丸提灯を先導に堂童子、食い積み、鋏箱など6人の行列にて昇堂。途中、あるコミュニティーメディアの中継に出会うが、アナウンサーの「アッ、なんでしょうか。6人のお坊さんの行列が通り過ぎていきました」とのアナウンスに苦笑し、地元の人々への善光寺正月行事の伝承が今一歩で、新しい世紀の善光寺の課題が一つ増えたように感じました。

しかし、心配された天候にも恵まれ、二年参りの人々が境内を埋め、12時を合図に参拝しようとする行列が仲店通りまで続いておりました。正面向拝で待つ先頭の若者群に聞いてみると8時から並んでいるとのこと。

11時30分、双盤念仏を合図に妻戸太鼓が鳴り、内陣唐戸が開けられて除夜の鐘が響くと、待ち望んでいた参拝者は一番乗りを競って「ウォ〜ッ」という大きな歓声をあげて本堂内になだれ込み、新世紀の新しい夢を求めて、真剣に手を合わせていました。

除夜の鐘 / 朝拝式 / 修正会


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